住宅金融支援機構が2016年10月~12月の業態別の住宅ローン新規貸出額の調査結果を発表しています。個別の銀行までは開示されていませんが、どのような金融機関が選ばれているのか・最近人気を集めている業態の金融機関はどこなのかの概要を確認できます。
2015年10月~12月と比較して、住宅ローン貸出額は24%増
まず、住宅ローン業界全体の傾向から確認しておきましょう。下記の表(住宅金融支援機構様ホームページより抜粋)をご覧ください。
2016年10月-12月期の3か月間の住宅ローンの貸出額は5兆6926億円と1年前の10月-12月期と比較して1兆1052億円の増加で24%増となっています。この貸出額には住宅ローンの新規借り入れと借り換えの双方が含まれており、住宅ローン業界全般としては活況、住宅ローンの借り入れ・借り換えを行った人が非常に多かった月と言えるでしょう。ただし、2016年3月末から12月末までの金融機関が貸し出している住宅ローンの残高の伸びは約6,600億円(同機構の残高推移による)となっています。計測期間も異なりますし、他にも様々な要因が考えられますので一概には言い切れませんが、「金融機関がその期間に貸し出している金額」に比べると「金融機関の住宅ローン残高全体の伸び」が非常に少ない印象がありますね。これは、「金融機関全体での住宅ローン残高が伸びない貸出、つまり、住宅ローンの借り換え」が盛んに行われていることを意味すると言えそうです。
業態別でみるとやはり銀行が圧倒的
先ほどの5兆6926億円の内訳を金融機関の業態別でみると以下のような構成となっています。やはり圧倒的に銀行で住宅ローンの借り入れ・借り換えを行っている人が多いことがわかります。2番目に多い住宅金融支援機構の提供するフラット35の中にも、楽天銀行や住信SBIネット銀行などの銀行が窓口となって貸し出しているケースは非常に多く、住宅ローンの借り入れ先として非常に多くの人が銀行を選んでいることがわかりますね。
1.国内銀行・・・3兆9,217億円
2.住宅金融支援機構(フラット35)・・・7,499億円
3.信用金庫・・・4,729億円
4.労働金庫・・・4,378億円
住宅ローンの借り換えの動きは未だに活況
国内銀行・住宅金融支援機構・信用金庫・労働金庫ともに住宅ローンの貸出額は非常に高い伸びを示しており、特に住宅ローンの借り換えは(2016年前半に比べればやや衰えたとはいえ)、非常に高い水準にあることがわかりますね。2016年10月~12月はアメリカのトランプ政権への期待が高まっていた時期で、その前と比べると住宅ローンの金利は上昇傾向にありました。結果的には、この時期よりも現在(2017年5月時点)の方が住宅ローン金利が低めで推移していますので、まだまだ住宅ローンの借り換えをする人は増加しそうな状況ですね。
2017年も住宅ローンの金利は低い水準での推移が続いています。また、住宅ローンの貸出しを増やすために、積極的に住宅ローンの金利を低く設定している金融機関も数多く存在します。これからマイホームを購入し、初めて住宅ローンを申し込む人にとっても、住宅ローンの借り換えを検討したものの未だ行動に移していない人にとっても、決してタイミングが悪い・タイミングを逸したわけではありません。
数多くある金融機関の中でご自身にあった住宅ローンをしっかりと比較して後悔のない住宅ローン選びを行っていただければと思います。
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