住宅金融支援機構が9月17日に「2015年度 民間住宅ローン利用者の実態調査 (2015年3月~6月)」の調査結果を発表しました。

それによると、

・変動金利(変動金利):35.8%

・10年固定金利など(固定期間選択型):26.3%

・固定金利(全期間固定型):38.0%

となっています。

 

住宅ローン借入期間中の金利を完全に固定してしまうタイプの住宅ローンがシェアを伸ばし、変動金利・固定金利の割合はほぼ同じになっています。一般的に「日本の住宅ローンの金利は当面変わらない、またはさらに低下する」と考えるのであれば、「変動金利」を選ぶ事になりますし、「今後、住宅ローン金利が上昇に転じる」と考えるのであれば、今のうちに金利を固定しておける「固定金利」を選ぶことになりますので、逆の考え・相場観がほぼ同じ割合になってきていることになりますね。

調査対象は2015年3月~6月に住宅ローンの借り入れを行った人(1,009人)ですので、調査結果としては十分なサンプルと考えて問題なさそうです。

 

筆者は住宅ローンの金利は当面は上昇しないと考えています。この数年「金利が上昇するかも」というフィナンシャルプランナーのコメントが取り上げられたり、実際に「この低金利は長続きしないだろう」という声をよく聞きました。アベノミクス・大規模金融緩和・インフレを狙った金融施策が行われてきましたが、残念ながら日本の長期金利や住宅ローン金利には影響することなく過ぎてしまっています。

 

世界経済が好転するには、まだまだ時間を要すると考えられます。中国経済の闇は非常に深く、日本の経済もまだまだ弱い、そして何よりも長期的には少子高齢化が着実に進みます。10年後の金利は正直わかりませんが、向こう数年は住宅ローン金利が大幅に上昇することはないのではないかと見込んでいます。