携帯料金の支払いと信用情報を確認するイメージ

スマートフォンの普及にともない、端末本体の代金を月々の通信料金と合わせて分割払いしている方は多いのではないでしょうか。シンプルな携帯電話と比べて高額なスマートフォンは、本体代金を24回払いなどで支払うのが一般的になっています。

しかし、その「端末の分割払い」が立派なローン(信用取引)であることを意識している方は意外と少ないかもしれません。今回は、携帯料金の滞納が住宅ローン審査に影響する仕組みを整理します。

 

スマートフォンの本体代金は、割賦(かっぷ)契約で支払われることが多くなっています。携帯端末販売の場合、携帯電話会社がクレジット会社の機能を兼ねており、通信料金も端末本体代金も同じ会社から同時に請求されます。そのため、分割払い・割賦契約であることを意識しづらいのが特徴です。

 

「実質0円」は法改正でなくなった

かつては「2年間契約すれば、月々の支払いに含まれる機種代金と同額が割引され、実質0円で購入できる」といった販売方法が一般的でした。しかし2019年10月施行の電気通信事業法改正により、機種の購入を条件にした通信料金の割引(=実質0円の仕組み)は原則禁止され、端末代金と通信料金を切り分ける「分離プラン」が義務化されました。端末値引きにも上限規制が設けられ、解約金(違約金)も上限1,000円程度に引き下げられています。

とはいえ、端末代金を分割払い(割賦)で支払う仕組み自体は今も一般的です。これは割賦販売法上の信用取引であり、支払い状況は信用情報機関に登録される「ローン」であることに変わりはありません。

 

携帯料金の延滞は信用情報に記録される

携帯端末の分割払いがローンである以上、携帯料金(端末代金部分)の支払いが遅れると、その記録が信用情報機関に残ります。支払日より61日以上、または3ヶ月以上の延滞があると「異動」(いわゆる事故情報=ブラック登録)として明確に記録されます。

こうした事故情報は、端末代金の支払いを完済した後も、契約終了から5年間は保持されます。信用情報は指定信用情報機関で他のクレジット会社・金融機関と共有されているため、「携帯料金の延滞くらい…」と滞納してしまうと、その後にクレジットカード・自動車ローン・住宅ローンなどを申し込んだ際に、審査が通らなくなる可能性があるのです。

 

子ども名義の契約に注意

子どもに携帯電話を持たせる家庭も増えています。子ども名義で端末を分割払い契約し、代金を保護者が支払っているケースで保護者が支払いを滞納すると、「子どもが滞納した」という記録が子ども名義の信用情報に残ってしまいます。すでに子ども名義で分割払い契約をしている場合は、本人または保護者からの申し出で契約を保護者名義に変更できることもあるため、携帯電話会社に問い合わせてみるとよいでしょう。

 

過去には誤登録の事例も

2013年10月には、ソフトバンクが信用情報機関であるCICと日本信用情報機構(JICC)に6万3,133件の情報を誤登録し、このうち1万6,827件はクレジットカードの申し込みなどの際に影響が生じた可能性があると発表したことがありました。こうしたケースはまれですが、万一に備えて、住宅ローン審査の前にご自身で信用情報を確認しておくのも有効です。

 

信用情報は自分で確認できる(3つの信用情報機関)

日本国内の主な信用情報機関は、次の3つです。加盟している会社の種類が異なるため、確認したい内容に応じて開示請求します。

信用情報機関主な加盟会社開示方法
CICクレジットカード会社・信販会社・携帯電話会社などインターネット・郵送
JICC(日本信用情報機構)消費者金融・信販会社などスマホアプリ・郵送
KSC(全国銀行個人信用情報センター)銀行・信用金庫などインターネット・郵送

いずれも、インターネットや郵送で自分の信用情報の開示を請求できます。住宅ローンの申込前に確認しておけば、思わぬ延滞記録に気づけて安心です。

 

よくある質問(FAQ)

Q. うっかり1日遅れただけでも事故情報になりますか?
A. すぐに「異動」にはなりません。事故情報として登録されるのは61日以上または3ヶ月以上の長期延滞が目安です。ただし短い遅れも入金状況として記録されることがあるため、支払期日は守るのが基本です。

Q. 携帯の分割払いがあると住宅ローンは組めませんか?
A. 延滞なく支払っていれば、それだけで大きな問題になることは多くありません。ただし端末代金の残債は「他の借入」として返済負担率に含まれるため、借入可能額に影響することがあります。

Q. 事故情報は完済すればすぐ消えますか?
A. 完済しても即時には消えません。契約終了(完済)から5年間は記録が保持されます。

 

まとめ

スマートフォンの端末代金の分割払いは、立派なローン(信用取引)です。「通信料金の一部」という感覚で滞納すると、信用情報に傷がつき、住宅ローン審査で不利になることがあります。マイホームの購入を考えているなら、日頃から携帯料金の支払期日を守り、申込前に自分の信用情報を確認しておくことをおすすめします。