2016年7月8日、国土交通省住宅局は平成27年度住宅市場動向調査を発表しました。
本調査には、住宅ローン(フラット35、民間金融機関、住宅金融支援機構からの直接融資、その他公的機関や勤務先からの借入金など含む)ついての質問がありますので、それを詳しくみていきましょう。
本調査によると、住宅ローンのある世帯の割合は、
・注文住宅(新築)取得世帯が55.5%
・建て替え世帯34.4%
・分譲戸建住宅66.7%
・分譲マンション54.5%
・中古戸建住宅55.3%
・中古マンション50.3%
との結果になっています。新築戸建購入者の方が若干多い傾向にありますが、おおよそ50-60%の住宅購入者がなんらかの住宅ローンを利用していることになります。
そのうち、住宅ローン減税制度の適用を受ける割合は、受ける予定も含め、
・注文住宅取得世帯で88.2%
・分譲戸建住宅87.4%
・分譲マンション83.3%
・中古戸建住宅60.5%
・中古マンション64.9%
新築購入の方が、より多く住宅ローン減税制度を受ける人が多いようです。
住宅ローンの返済期間は、注文住宅、分譲戸建住宅、分譲マンションの取得世帯では30年を超え、中古戸建住宅、中古マンションの取得世帯では30年未満が多くなっています。購入価格が高くなるほど、返済期間が長期化する傾向にあります。
そして、気になる年間の返済額は、注文住宅取得世帯で133.7万円。世帯年収に占める返済負担率は、約21.8%となります。その他について返済額と年収に占める負担率を列挙すると、分譲戸建は112.3万円で18.2%、分譲マンションは121万円で17.9%、中古戸建は103万円で17.6%、中古マンションは110.5万円で18.9%となっています。
年収にしめる返済負担率は、注文住宅はやや多くなるものの、多くの人が年収の20%より少なく抑えているということになりますね。
民間金融機関からの借り入れがある世帯について、金利タイプを調査したところでは、変動金利型が平成23年度以降増えており、全体の60%割程度。ここ数年の傾向として、分譲戸建住宅購入世帯でのみ、変動金利型選択の減少がみられますが、総じて平成23年度以降は高い割合をしめています。とりわけ長期にわたる固定型は不人気のようですが、今年に入ってからのマイナス金利政策導入で長期固定の住宅ローン金利が急低下しており、来年度の本調査では調査結果が大きく変わってくると思われます。
ご参考までに現在、各行が最も激しく金利引き下げを行っている10年固定金利をランキングでご紹介します。
10年固定金利比較表/
10年固定金利比較表 | |||
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No | 銀行名 | 10年固定金利 | 特徴やメリット |
1 | auじぶん銀行 | 年HPご確認%(当初期間引下げプラン)※1 | がんと診断されたら住宅ローンの残債が半分になる、がん50%保障と全ての病気とケガを保障する全疾病長期入院保障が無料が付帯してこの低金利。低金利ネット住宅ローンの代表格。※審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5年、10年に限定されます。 |
2 | SBI新生銀行 | 年0.950% | 事務手数料定額型。保証料無料。10年経過以降の金利も魅力。 |
3 | 住信SBIネット銀行 (WEB申込コース) | 年1.203%※2 | インターネット専業銀行でとして高い人気を集める住信SBIネット銀行。全疾病保障が無料で付帯。 |
4 | ソニー銀行(固定セレクト) | 年1.344% | 金利の低さに力を入れた固定セレクト住宅ローンに注目! ※2023年11月1日からのお借り入れ分について、新規購入での物件の購入価格を超えてお借り入れの場合は、金利が年0.05%上乗せになります |
5 | イオン銀行 | 年1.230% | イオンなどでの買い物がいつでも5%オフになるサービスは他行では決してまねできない。 |
※この表の金利は定期的に更新されるため、記事本文と更新タイミングが異なる場合があります。 |
※2 物件価格の80%以下で住宅ローンをお借入れの場合。審査結果によっては金利に年0.1%~年0.30%上乗せとなる場合があります、借入期間を35年超でお借り入れいただく場合は、ご利用いただく住宅ローン金利に年0.15%が上乗せとなります。