(2023年4月11日更新)

人気銀行の住宅ローンの疾病保障を徹底比較!

今、住宅ローンは歴史的低金利が続いています。各銀行間での金利引き下げ競争も激化、これ以上の金利引き下げは困難な状況まで低金利が進んでい言われることも多くあります。そんな中で、各銀行ともに力を入れているのが”住宅ローンの差別化”です。その”差別化競争”の結果、最新の住宅ローンは進化が進み、従来の住宅ローンと比較して、単純に金利が低いだけではなく、より優れたサービスが付帯されています。

今回は、万が一の病気などに備える”疾病保障”に力を入れている住信SBIネット銀行、イオン銀行、りそな銀行の住宅ローンに注目し、それぞれの住宅ローンの疾病保障の違いを確認してみたいと思います。そもそも疾病保障とはどういったものかご存知でしょうか?一般的な団信は死亡時にしか保障(保険金で住宅ローンを返済してくれる)されません。その一方、医療の進化・高度化により、以前の医療技術であれば死亡していたような病気でも、最新技術を利用した治療を継続することで生活が出来るようになってきています。ただし、このような治療には多額の費用が必要となります。こうした現在の医療事情や、がんをはじめとする現代的な病気に対する保障をしてくれるのが最新の住宅ローンに付帯している疾病保障です。

医療保険と生命保険に近い保障と考えていただくのが分かりやすいかと思います。

今回疾病保障に注目した主な理由は以下の3つです。

  • 疾病保障が充実した住宅ローンを活用し生命保険料を節約するなど、家計のバランスを再検討できる
  • 低い金利だけでない、最新の住宅ローンへの借り換えの価値を再確認できる
  • 医療技術の進化による”長生きリスク”に備える(万が一の際の家族への負担を軽減)


さっそく人気銀行の疾病保障を比較してみましょう

住宅ローンの疾病保障で人気を集めているのが、住信SBIネット銀行ですね。また、今回は疾病保障に力を入れているイオン銀行と大手銀行の中で積極的に商品開発を進め、ユニークな住宅ローン商品を扱っているりそな銀行の3銀行を比較してみましょう。

 

なお、住信SBIネット銀行では「三大疾病50%保障」を40歳未満の人に限定して無料付帯しています。三大疾病50%保障の詳細は公式サイトなどで確認してください。

    イオン銀行 住信SBIネット銀行 りそな銀行
    8疾病保障付住宅ローン ネット専用住宅ローン(全疾病保障付き) 3大疾病保障特約付住宅ローン
保障(責任)の開始日※ がん 91日目 3ヶ月 91日目
脳卒中・急性心筋梗塞 3ヶ月 3ヶ月 即日
高血圧症・糖尿病・慢性心不全
肝硬変・慢性膵炎
3ヶ月 3ヶ月 なし
ガンに対する保障 月々の返済に対する保障 責任開始日以降、初めてがんと医師に診断確定された場合、その時点の住宅ローン借入残高がゼロになる 就業不能状態が継続し、最長12ヶ月(支払限度期間36ヶ月)、月々の住宅ローン返済を肩代わりしてくれる保障 責任開始日以降、初めてがんと医師に診断確定された場合、その時点の住宅ローン借入残高がゼロになる
住宅ローン残高に対する保障 12ヶ月以上就業不能な状態が継続したと医師によって診断された場合、その時点の住宅ローン借入残高がゼロになる
脳卒中・急性心筋梗塞に対する保障 月々の返済に対する保障 就業不能状態が継続した場合、最長12ヶ月(支払限度期間36ヶ月)、月々の住宅ローン返済を肩代わりしてくれる保障 ガンに対する保障と同じ なし
住宅ローン残高に対する保障 60日以上所定の状態が継続したと医師によって診断された場合、その時点の住宅ローン残高がゼロになる ガンに対する保障と同じ 60日以上所定の状態が継続したと医師によって診断された場合、その時点の住宅ローン残高がゼロになる
高血圧症・糖尿病・慢性心不全・
肝硬変・慢性膵炎に対する保障
月々の返済に対する保障 就業不能状態が継続し、最長12ヶ月(支払限度期間36ヶ月)、月々の住宅ローン返済を肩代わりしてくれる保障 ガンに対する保障と同じ なし
住宅ローン残高に対する保障 12ヶ月以上所定の状態が継続したと医師によって診断された場合、その時点の住宅ローン借入残高がゼロになる ガンに対する保障と同じ なし
疾病保障手数料   年0.3% 無料 年0.25%
引受保険会社   カーディフ損害保険 カーディフ損害保険 第一生命保険

長い比較表になりますが、注目いただきたいのは、ガンと診断された場合にいつのタイミングで住宅ローンの残高がゼロになるかという点です。

ガンと診断され、その後の治療やお仕事のことを考えながら、住宅ローンの返済をするのは大変なことだと思われます。

イオン銀行とりそな銀行はガンと診断されただけで住宅ローン残高がゼロになります。住信SBIネット銀行ではガンにより就業不能な状態が12ヶ月経過しなければならないという点でかなりハードルが高そうです。

3大疾病に該当する残りの脳卒中・急性心筋梗塞についてみると、イオン銀行とりそな銀行は60日以上の就業不能な状態が続いた場合に、住宅ローン残高がゼロになりますが、住信SBIネット銀行は12ヶ月の経過が必要です。

最後に高血圧症・糖尿病・慢性心不全・肝硬変・慢性膵炎を見ると、りそな銀行は保障対象外であることに留意したいですね。

なお、2017年6月より住信SBIネット銀行の疾病保障が全疾病保障とパワーアップしており、すべての病気や怪我への保障を開始しました。保険料は引き続き無料となっており、住宅ローンの借り入れや借り換えをする方には強力な選択肢となっています。

最後に経済面での比較をしてみましょう。まず、イオン銀行とりそな銀行の疾病保障は有料となり、借り入れ金利に上乗せして支払う必要があります。一方で住信SBIネット銀行は無料です。

この差は、ガンと診断された場合に即住宅ローン残高がゼロになるという点に集約されますが、住信SBIネット銀行の幅広い疾病保障も魅力的な保障となっています。

この意味で有料の疾病保障付き住宅ローンは家系にガンの方が多い、保障をしっかりして万が一の際に家族に心配を掛けたくないという方の商品と言えます。

話題のがん保障・疾病保障付き住宅ローンとは? では具体的な費用をシミュレーションしていますので参考にしてください。 

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