
住宅ローンを借りようと思い立ったとき、まずは普段から給料の振込先になっている銀行に相談へ行こうと考える方は多いでしょう。しかし、最初から1つの銀行だけに相談するのは得策ではありません。日銀の利上げが続き、住宅ローン金利にも上昇圧力がかかっている局面(2026年7月時点)では、比較の有無が総返済額の差になって表れやすくなっています。
銀行窓口「だけ」に相談すべきでない2つの理由
理由の一つ目は、正しい比較ができないことです。「他の◯◯銀行の方が金利も手数料も安くてお得です」などと、他行商品を親切に教えてくれる銀行はまずありません。1つの銀行に行っても得られるのはその銀行の情報だけです。より有利な条件で住宅ローンを組むには、できるだけ多くの金融機関の情報を集めて横並びで比べる必要があります。
二つ目の理由は、銀行が必ずしもあなたにとって最も好条件の住宅ローンを勧めてくれるとは限らないことです。銀行も営利企業である以上、自行の取扱商品の中から提案するのが基本です。提案された商品が「あなたの返済計画にとってベストか」は、別途自分で確かめる必要があります。
銀行窓口は「相談して決める場所」ではなく、比較して候補を絞ってから、審査や申込みのために行く場所と考えるのが合理的です。なお「借りられるかどうかを早く知りたい」という場合は、複数の銀行に事前審査(仮審査)を出して手応えを確かめる方法もあります(※SBI新生銀行のように原則仮審査がなく本審査のみで完結する銀行もあります=必要書類を揃えて一度で進めたい方には手続きがシンプルです)。
何を比較すればよいか(金利だけでは不十分)
比較の際は、表面上の金利だけでなく諸費用まで含めて見るのがポイントです。
| 比較の観点 | 見るポイント | 備考 |
|---|---|---|
| 金利 | 変動・固定の別、引下げ後の適用金利 | 金利は毎月見直されるため必ず最新を各行公式で確認 |
| 事務手数料 | 定率型(借入額×◯%)か定額型か | 借入額が大きいほど定率型の負担は大きくなる |
| 保証料 | 0円か、金利上乗せ・一括払いか | ネット銀行や一部銀行は保証料0円が多い |
| 団信 | 一般団信のほか、がん・疾病保障の上乗せ金利 | 保障内容と上乗せ幅のバランスで比較 |
| 繰上返済手数料 | 一部繰上返済が無料か | こまめに繰上返済する予定なら重要 |
この5点を並べると、「金利は僅差でも総支払額では差が付く」ケースが見えてきます。
効率よく比較する方法
では、どうやって情報を集めればよいのでしょうか。まずはインターネットで各行の住宅ローン情報を集め、比較してみることです。時間も手間もかけられないという方は、各銀行が提供している住宅ローンシミュレーターで、いくつかの銀行の金利・毎月返済額を試算して比べるだけでも、条件の良い住宅ローンの当たりを付けられます。
あわせて、住宅ローン比較サイトの活用も有効です。当サイトでも、各銀行の事務手数料・保証料・各種手数料まで加味して比較した【変動金利を徹底比較】借り換えにおすすめの住宅ローンとはや、【徹底比較】借り換えにおすすめの住宅ローン 当初10年固定型のページを用意しています。金利タイプ別に複数の銀行を具体的な条件で見比べられるので、候補選びの出発点としてご活用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 給与振込先の銀行なら住宅ローンの条件は有利になりませんか?
A. 給与振込などの取引を条件に金利優遇を設ける銀行はありますが、優遇後の金利が他行より有利とは限りません。「取引があるから」ではなく、優遇後の適用金利と諸費用の合計で他行と比較してください。
Q. 複数の銀行に同時に事前審査を申し込んでも問題ありませんか?
A. 一般に複数行への同時申込みは可能で、条件を比較するうえでは有効です。申込情報は信用情報機関に記録されるため、極端に多数へ一斉に申し込むことは避け、候補を2〜3行に絞ってから出すのが現実的です。
Q. 店舗のない銀行に相談したいときはどうすればいいですか?
A. 多くのネット銀行は電話・チャット・オンライン相談の窓口を用意しています。また、SBI新生銀行のように店舗での対面相談とオンライン手続きの両方に対応する銀行もあるので、相談スタイルに合わせて選べます。
住宅ローンは借入額が大きく期間も長いため、入口での比較が数十万円単位の差につながることがあります。「まず1行に相談」ではなく「まず複数行を比較」を出発点にしてください。
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