
住宅ローンの審査にかかる日数は、仮審査(事前審査)が最短即日〜3営業日程度、本審査は必要書類がそろってから1〜2週間程度が主要金融機関の公表目安です(2026年9月時点)。申し込みから融資実行までは1か月〜1か月半を見込んでおくと、引き渡し日に間に合わないという事故を避けられます。
審査で何が見られるかは住宅ローン審査に落ちる理由と審査基準で整理しています。ここでは日数に絞り、主要10社の公式案内を横並びで比べます。
住宅ローンの審査は「仮審査」と「本審査」の2段階
多くの金融機関では、審査が次の2段階に分かれています。
- 仮審査(事前審査)…申込者の申告内容と個人信用情報をもとに、借りられる見込みを簡易に判定する段階。ネット申込なら24時間受付の銀行が多く、回答も早い。
- 本審査(正式審査)…収入証明・物件資料・団信の告知など、書類一式をそろえて行う正式な審査。担保評価や健康状態の確認が入るため、仮審査より時間がかかる。
押さえておきたいのは、本審査の所要日数は「申し込んだ日」ではなく「必要書類がすべてそろった日」から数える銀行が多い点です。auじぶん銀行・ドコモSMTBネット銀行・りそな銀行・イオン銀行はいずれも、書類の提出完了(到着)を起点に案内しています。
書類に不備・不足があるとカウントが始まらないため、実際の体感日数は公表値より長くなりがちです。
なお、SBI新生銀行のように原則として仮審査を行わず、1回の審査で完結する金融機関もあります。最初から書類一式が必要になる一方、「仮審査は通ったのに本審査で落ちた」という手戻りは起きません。他行と併願するなら、他行側の仮審査を先に済ませておくと比較しやすくなります。
マイホーム購入時の全体の流れ
マイホーム購入時の住宅ローン契約と引き渡しは、おおむね次の順で進みます。借り換えは売買契約がないぶんシンプルですが、審査に必要な期間はあまり変わりません。
- 事前審査(仮審査)の申し込み
- 契約日の決定
- 売買契約、手付金の授受
- 住宅ローンの本審査申し込み
- (審査が通過した場合)住宅ローン契約(金銭消費貸借契約)
- 融資実行
- 住宅の引き渡し
5の契約以降も、電子契約か書面契約か、司法書士との面談日程によって数日単位で前後します。借り換えの場合は、これに既存ローンの完済手続きが加わります。
主要金融機関の審査回答日数を比較
当編集部が2026年9月に各金融機関の公式サイト(手続きの流れ・よくある質問)を確認し、審査回答の目安を整理しました。公表の仕方は金融機関ごとに異なり、日数を明示していない項目もあります。「記載なし」は審査が遅いという意味ではありません。
| 金融機関 | 仮審査(事前審査)の回答目安 | 本審査(正式審査)の回答目安 | 借り入れまでの目安・備考 |
|---|---|---|---|
| auじぶん銀行 | 申込日から1〜3営業日(最短同日) | 必要書類の提出完了から3〜10営業日 | 仮審査・本審査とも承認日から180日が有効期限 |
| ドコモSMTBネット銀行(旧・住信SBIネット銀行)(WEB申込コース) | 申込当日から3営業日以内に通知 | 書類到着後、通常1週間〜10日程度 | 仮審査申込から借り入れまで通常1か月半程度。仮審査結果は180日有効 |
| ソニー銀行 | 最短60分 | 公式に日数の記載なし | 仮審査申込から借り入れまで通常1か月程度 |
| SBI新生銀行 | 原則なし(1回の審査で完結) | 審査申込から約5営業日を目安に必要書類を案内 | 申し込みから最短1か月半で借り入れ |
| 三菱UFJ銀行 | 「かんたん事前審査」は書類提出不要・最短即日回答 | 事前審査承認後にネットで申し込み | ネット申込なら借り入れまで来店不要 |
| みずほ銀行(ネット住宅ローン) | 「AI事前診断」は最短1分(※事前審査ではなく借入可能性の診断) | 書類をすべて提出後、1週間〜10日程度 | 電子契約の場合、正式審査申込日から借入日まで最短30日以上 |
| りそな銀行 | 申込日から1〜3営業日 | 必要書類をすべて提出後、5〜10営業日程度 | 正式審査の開始から借り入れまで通常1か月程度 |
| イオン銀行 | ネット申込は最短即日回答(店舗・手続き案内では最短翌日回答) | 必要書類の到着後、1週間程度 | 事前審査はネット・店舗の両方で受付 |
| SBIアルヒ(【フラット35】) | 店舗は最短当日。ダイレクト支店のWeb事前審査は2026年7月1日で取扱終了 | 店舗は最短3営業日、Web本申込は1〜2週間 | Web本申込の受付から融資実行予定日まで6週間以上必要 |
| 楽天銀行(【フラット35】) | WEB申込から申込書類の到着まで8〜11日が目安 | 書類提出後7〜14日が目安 | WEB申込から借り入れまで最短35日程度 |
※2026年9月時点で各金融機関の公式サイトに掲載されていた案内を当編集部が確認して整理(当編集部調べ)。申込内容・書類の提出状況・繁忙期によって前後します。
比べて見えてくるのは、「仮審査の速さ」と「借り入れまでの総日数」は別物だということです。仮審査が最短60分・最短即日でも、本審査・契約・登記の日程が入るため、全体では1か月前後は必要になります。
もう一つの違いは本審査の目安の幅です。りそな銀行の5〜10営業日、auじぶん銀行の3〜10営業日のように「営業日」で案内する銀行と、「1週間〜10日程度」と暦日で案内する銀行があり、同じ数字でも実際の長さが変わります。
申し込みから借り入れまでに必要な期間
各金融機関が公式サイトで案内している「申し込みから借り入れまで」の目安を、日数に換算して並べたものが下図です。起点(どこから数えるか)は金融機関によって異なるため、優劣ではなく「これくらいの期間は見ておく」という目安として見てください。

いずれも1か月〜1か月半のレンジに収まります。売買契約から引き渡しまでが1か月程度しかない中古物件などでは、物件探しと並行して仮審査だけ先に済ませておくのが現実的な対策です。
ただし仮審査の結果にも有効期限があります(auじぶん銀行・ドコモSMTBネット銀行はいずれも180日)。物件探しが長引きそうなら、期限内に本審査へ進めるかも考えておきましょう。
審査が長引きやすい5つのケース
- 提出書類に不備・不足がある…最も多い原因。本審査の日数カウントは書類がそろってから始まるのが一般的です。
- 他社借入や過去の返済状況の確認に時間がかかる…カードローン・自動車ローン・奨学金・分割払いなどの申告漏れがあると再確認が入ります。携帯料金の支払い状況と信用情報の関係は携帯料金の滞納と住宅ローン審査の関係で解説しています。
- 収入や勤務形態の確認が必要…会社経営者・役員は決算書(複数期分)、個人事業主は確定申告書が必要になり、書類の点数自体が増えます。ドコモSMTBネット銀行も、自営業者・会社経営者は審査日数が大幅に延びる可能性があると案内しています。
- 物件の担保評価に時間がかかる…旧耐震基準の中古物件、私道に面した戸建て、借地権付き物件などは追加確認が入りやすい類型です。
- 団信の告知内容の確認…健康状態の告知内容によっては保険会社側の判断待ちになり、本審査全体が延びます。
審査期間を短くするための実務的なコツ
- 必要書類を先にそろえる…住民票・課税証明書などは役所での取得に時間がかかります。本人確認書類・源泉徴収票・売買契約書・重要事項説明書は早めに手元に。
- ネット申込・電子契約に対応した金融機関を選ぶ…郵送でのやり取りが減るぶん、日数が短くなります。電子契約なら契約書の印紙代も不要です(りそな銀行のWeb完結型電子契約は別途5,500円(税込)の手数料がかかるなど、銀行ごとの費用は確認を)。
- 他社借入は正確に申告する…隠しても個人信用情報で分かります。申告内容と実態のズレは再確認=日数増の原因になります。
- 仮審査は複数行に出しておく…1行だけに申し込んで否決されると、そこから別の銀行に申し込み直すことになり、希望の時期に借りられなくなるリスクがあります。
- 司法書士との面談日程を早めに調整する…抵当権設定登記のための面談は多くの金融機関で必須です。ここが最後のボトルネックになりがちです。
適用金利は「申込時」ではなく「融資実行時」が原則
審査日数とあわせて押さえておきたいのが金利の適用ルールです。住宅ローンの適用金利は、申し込んだ日ではなく、実際に借り入れる日(融資実行日)の金利が原則です。auじぶん銀行・ドコモSMTBネット銀行・楽天銀行などが公式サイトで明記しており、【フラット35】も資金の受け取り時点の金利が適用されます(住宅金融支援機構【フラット35】)。
各金融機関の金利は毎月見直され、月初に当月分が公表されるのが一般的です。つまり「今月のこの金利で借りたい」と思っても、実行が翌月にずれれば金利は変わり得ます。
日本銀行は2026年9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.0%程度から1.25%程度へ引き上げました(9月24日から適用・日本銀行 金融市場調節方針に関する公表文)。金利が動く局面ほど、審査スケジュールに余裕を持たせ、実行月を意識して動く意味は大きくなります。
よくある質問(審査日数まわり)
Q. 仮審査に通れば本審査も通りますか?
A. いいえ。仮審査は申告内容ベースの簡易判定で、本審査の結果を保証するものではありません。担保評価・団信の告知・書類との整合は本審査で確認されるため、仮審査通過後に否決されることもあります。
Q. 仮審査の結果には有効期限がありますか?
A. あります。auじぶん銀行は仮審査・本審査とも承認日から180日間、ドコモSMTBネット銀行は仮審査結果の通知日から180日間です。期限は銀行ごとに異なるため、物件探しが長引きそうなら申込前に確認しておきましょう。
Q. 複数の金融機関に同時に申し込んでも問題ありませんか?
A. 仮審査の複数申込は一般的に行われています。ただし短期間に極端に多く申し込むと、その履歴が個人信用情報に残り、審査上マイナスに見られる可能性があります。本命2〜3行程度に絞るのが現実的です。
Q. 土日や年末年始も審査は進みますか?
A. 「◯営業日」と案内している金融機関では、土日祝は日数に含まれません。3営業日なら、金曜に申し込むと翌週の水曜という計算です。年度末(2〜3月)や連休前は申込が集中しやすく、目安より時間がかかることがあります。
Q. 借り換えでも同じくらいの日数がかかりますか?
A. 売買契約が絡まないぶん手続きはシンプルですが、審査に必要な期間は新規借入と大きく変わりません。既存ローンの完済と抵当権の抹消・設定が入るため、1か月〜1か月半は見ておくと安全です。
まとめ
- 仮審査は最短即日〜3営業日程度、本審査は書類がそろってから1〜2週間程度が目安。
- 申し込みから融資実行までは、どの金融機関でもおおむね1か月〜1か月半を見込む。
- 日数を左右する最大の要因は書類の準備。役所での取得が必要な書類は先に動く。
- 適用されるのは実行日の金利。審査が延びて実行月がずれれば金利も変わり得る。
- 1行だけに賭けず、仮審査は複数行に出しておくのがスケジュール面のリスク管理になる。
審査の段階数、本審査の目安、借り入れまでの期間は銀行ごとに違います。金利・諸費用・団信の比較とあわせて、自分の引き渡し日に間に合うスケジュールを組めるかという観点でも候補を絞ってみてください。住宅ローンの基本は住宅ローンの基礎知識にまとめています。
※本記事の日数・手続きは2026年9月時点で各金融機関の公式サイトに掲載されていた内容です。最新の取り扱い状況・必要書類・所要日数は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
