住宅ローン市場の台風の目になりそうなイオン銀行

情報誌「DIME」のインターネットサイトにこんな記事が出ていました。非常に興味深い内容だったので、少しご紹介します。

まず、ネット専業銀行等の新規参入銀行が先行的に行ってきた住宅ローン金利の引き下げがメガバンクにも波及し過去最低水準まで下げてきており、その背景として住宅ローン金利の指標となる長期金利が7月に0.5%台前半まで歴史的な低水準に下げている点、また消費増税の反動もあり足元の住宅ローンの需要が減退、銀行間の競争がいちだんと熾烈になっている点、これらの影響から過去最低水準の金利に表れているとしています。

一方で変動型の金利はまだメガバンクの追随がネット専業銀行等の新規参入銀行には見劣りし、圧倒的な低水準の金利を実現しているのが、ソニー銀行(0.589%)とイオン銀行(0.57%)であると紹介しています。

また記事では「イオン銀行に注目すべき理由」が続き、記事の筆者である松岡賢治氏はイオン銀行に非常に注目しており、当面、住宅ローンはイオン銀行の優位が続くと予想しています。

その理由として、この低金利(特に変動は0.57%)を提供できるのは、イオン銀行の高い収益性を有しているからであり、銀行の財務情報でもそれを示しているとしています。

少し難しいのですが、銀行が調達した資金を何%で運用しているかを表すのが「資金運用利回り」であり、この利回りがイオン銀行では3.15%と他行と比較しずば抜けて高いそうです(例えばメガバンクでは1%程度、ネット専業銀行でも高くて2%後半)。

では何故イオン銀行がすば抜けて高い資金運用利回りを確保出来ているかと言うと、キャッシング残高が飛躍的に増えており、キャッシングで得られる利息収益により、3.15%の資金運用利回りが実現しているとしています。

キャッシングはいわゆる消費者ローンですが、イオン銀行は2013年4月にイオングループの稼ぎ頭であるイオンクレジットサービスと経営統合しており、発行枚数2,000万を超えるイオンカードの発行体となっています。つまり、イオンカードのキャッシングにより、高い収益性を確保し、住宅ローン金利においては他行を凌ぐ低金利を実現しているとしています。

ちなみに対抗馬であるソニー銀行も低い金利を実現していますが、ソニー銀行の貸出のほとんどは住宅ローンであるため、収益性は劣り、一方金利競争力の確保から住宅ローン金利を下げてきているため、非常に苦しい経営状況とも言えるかもしれません。

最後に、イオン銀行のキャッシング残高は、今年度に入ってからも伸びている模様で、収益性の改善は続いていると想定されるため、イオン銀行の低金利は当面続き、銀行間の熾烈な住宅ローン競争を引っ張っていく、『当分、同行が台風の目となるだろう』と締めくくっています。

詳細は記事をご覧ください。

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イオン銀行公式サイト

ソニー銀行公式サイト