
がんは、日本人の2人に1人が生涯でかかるといわれる国民病です。国立がん研究センターの最新がん統計によると、生涯でがんに罹患する確率は男性61.1%・女性50.1%(いずれもおよそ2人に1人)で、新たにがんと診断される人は年間およそ100万人にのぼります。この記事では、こうしたデータをふまえた住宅ローンのがん保障の価値を、中立的に整理します。
「かかる人は多い、でも生存率は上がっている」時代の備え
がんは日本人の死亡原因の第1位で、がんで亡くなる人は年間およそ38万人(2023年)です。一方で、医療の進歩によりがんに罹患しても生存率は年々上昇しています。これは喜ばしいことですが、裏を返せば「がんとともに長く生きる=長期の治療が必要になる」ということでもあります。治療費や通院の交通費、療養中の生活費などがかさみ、収入が減る一方で支出が増える局面が生まれやすくなります。
※上記は国立がん研究センター「最新がん統計」に基づく数値です(罹患確率は2023年データ、死亡数は2023年実測に基づく)。統計は毎年更新されるため、最新の数値は公式サイトでご確認ください。
住宅ローンは返済期間が長期にわたります。契約時には、がんによる収入減で返済が苦しくなるリスクを十分に見込んでおきたいところです。近年は、契約後にがんになっても返済が保障される「がん保障付き団信」があり、リスク対策の大きな要素になります。
重要なのは「いつ保障が受けられるか」
がんに備える住宅ローンで最も重要なのが、保険金の支払い条件です。大きく分けて、がんと診断確定されるだけで保障される「診断確定型」と、就業不能な状態が一定期間続くことを条件とする「就業不能型」があります。
auじぶん銀行やソニー銀行のがん保障団信は診断確定型です。がんと診断確定されれば、手術後に職場復帰できる場合でも住宅ローン残高が減額・免除されます。一方、メガバンクや住信SBIネット銀行など多くの銀行は「診断後おおむね12か月以上、就業不能な状態が続くこと」などを条件とするため、早期に復職すると保障されないことがあります。がん治療が高度化し、働きながら治療する選択肢が増えている今、診断だけで保障が受けられる商品の価値は高まっています。
主ながん保障団信の比較(例)
| 銀行 | 診断確定で残高50%保障 | 診断確定で残高100%保障 |
|---|---|---|
| auじぶん銀行 | がん50%保障団信(上乗せなし) | がん100%保障団信ほか(上乗せあり) |
| ソニー銀行 | がん団信50(上乗せなし) | がん団信100(年0.1%上乗せ・給付金100万円ほか付帯) |
| SBI新生銀行 | 一般団信は上乗せ0円。がん団信・全疾病保障付団信(上乗せ0円)などをラインアップ | |
auじぶん銀行は、がん50%保障団信を金利上乗せなしで付帯でき、残高100%保障の上位プランへのアップグレードも可能です(50歳以下が加入対象)。ソニー銀行のがん団信100は、残高100%保障に加えがん診断給付金100万円、がん先進医療給付金(通算2,000万円・2026年1月拡充)などが付く手厚い内容です。諸費用の分かりやすさで選ぶなら、保証料0円・一部繰上返済手数料0円で団信も充実したSBI新生銀行も候補になります。
※保障内容・上乗せ金利・加入条件は改定されることがあります。最新の適用条件は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。
よくある質問(がん保障団信)
Q. がんにかかる確率はどのくらいですか?
A. 国立がん研究センターの最新がん統計では、生涯でがんに罹患する確率は男性61.1%・女性50.1%で、いずれもおよそ2人に1人です。新規にがんと診断される人は年間およそ100万人にのぼります。長い返済期間を持つ住宅ローンでは、決して他人事ではない確率といえます。
Q. がん保険に入っていれば、がん保障団信は不要ですか?
A. がん保険は「手元に給付金が入る」もの、がん保障団信は「住宅ローン残高が減る・なくなる」ものと役割が異なります。がん保障団信があれば、返済という最大の固定費への不安を直接軽くできます。両方あると重複することもあるため、住宅ローン契約時に既加入の保険を見直すと無駄を減らせます。
Q. がん保障団信は借り換えでも付けられますか?
A. 借り換え時に付けられる場合が多く、auじぶん銀行・ソニー銀行なども借り換えでがん保障団信を選べます。ただし、がん保障は加入時の年齢制限(満50歳未満など)や健康状態の条件があるため、早めの検討が有利です。詳しい加入条件は各金融機関の公式サイトで確認してください。
がんと診断されても、安心して治療に専念できる――そのための備えとして、住宅ローンの新規借り入れ・借り換えの際には、金利や諸費用と合わせてがん保障団信の内容も横並びで確認してみてはいかがでしょうか。
