
ネット専業銀行のシェア拡大で、住宅ローンの獲得競争は年々激しくなっています。金利の引き下げだけでは差がつきにくくなったこともあり、各行は金利以外の「おまけ」=付帯サービスを強化しています。無料の疾病保障、買い物割引、ポイント付与など、その内容はさまざまです。
付帯サービスは、使い方次第で返済期間トータルでは数十万〜数百万円規模の差になることもあります。とはいえ、まず優先すべきは金利と総返済額・諸費用。そのうえで「自分の暮らしに合ったおまけがあるか」を見比べるのが賢い選び方です。この記事では、代表的な付帯サービスを中立の立場で整理します(内容・条件は変わることがあるため、最新情報は各行の公式サイトでご確認ください。2026年7月時点)。
SBI新生銀行:上乗せ0円の疾病保障と分かりやすい諸費用
SBI新生銀行は、保障と諸費用のわかりやすさが強みです。2026年3月からは、金利の上乗せ0円で付帯できる「全疾病保障付団信」の取り扱いを開始しました。一般団信(上乗せ0円)に加えて選べる保障が広がり、万一の入院・就業不能への備えを追加費用なしで持てる点は検討に値します。事務手数料は借入金額×2.20%(税込)の定率型で、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しているのも特徴です。
住信SBIネット銀行:すべての病気・ケガに備える全疾病保障(無料付帯)
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、「全疾病保障」を無料で基本付帯している点が大きな魅力です。多くの疾病保障が3疾病・8疾病など対象を限定するなか、全疾病保障はすべての病気やケガを保障の対象とし、所定の就業不能状態が続いた場合に返済がサポートされます。保険料は銀行側が負担するため、利用者の追加負担はありません(適用には所定の条件があります)。低金利と手厚い保障を両立している点が支持されています。
イオン銀行:イオングループでの買い物が毎日5%割引
イオン銀行は、グループの強みを生かした「イオンセレクトクラブ」を用意しています。住宅ローン契約者に発行される専用カードで対象店舗のクレジット決済をすると、イオングループでの買い物が毎日5%割引になる特典です。日常的にイオンやマックスバリュを利用する家庭ほど恩恵が大きく、家計への効果が実感しやすいのが人気の理由です(対象店舗・適用条件・期間は公式サイトでご確認ください)。
代表的な付帯サービスの早見表
金利以外の代表的なおまけを整理すると、次のようになります。どれが向くかは「保障を厚くしたいか」「日々の支出を抑えたいか」で変わります。
| 金融機関 | 主な付帯サービス | 向いている人 |
|---|---|---|
| SBI新生銀行 | 全疾病保障付団信(上乗せ0円・2026年3月〜)、一般団信0円、諸費用が分かりやすい | 追加費用なしで保障を厚くしたい人 |
| 住信SBIネット銀行 | 全疾病保障を無料で基本付帯(すべての病気・ケガが対象) | 低金利と手厚い保障を両立したい人 |
| イオン銀行 | イオンセレクトクラブ(イオングループで毎日5%割引) | イオングループでの買い物が多い人 |
よくある質問
Q. 付帯サービスが充実していれば、金利は多少高くても得ですか?
A. ケースによります。金利差は借入額が大きいほど総返済額に大きく効くため、まずは金利・総返済額・諸費用で候補を絞り、そのうえで付帯サービスを比較するのが基本です。おまけの価値は使い方(買い物頻度や保障の必要度)で変わる点に注意しましょう。
Q. 借り換えでも付帯サービスは受けられますか?
A. 多くの銀行は借り換えでも付帯サービスの対象としています。ただし対象商品や条件は各行で異なるため、借り換え前に「金利メリット+付帯サービス」を合わせて試算し、諸費用を差し引いても得かを確認しましょう。
Q. 疾病保障が無料なら、民間の医療保険は不要ですか?
A. 住宅ローンの疾病保障は「所定の状態で返済が免除・軽減される」ものが中心で、入院・治療費そのものを補うわけではありません。保障範囲や支払条件を確認し、必要に応じて民間の保険と組み合わせて考えるのが安心です。
金利以外のおまけは、暮らし方によって価値が大きく変わります。まずは金利と総返済額で土台を固め、そのうえで自分に合った付帯サービスを選ぶことで、住宅ローンをより「おトク」に使えます。
