6月になったばかりですが、住宅ローンは申込から契約まで1か月程度かかることも多く、また、「申し込み時点」ではなく「契約時点」の住宅ローン金利が適用されることからすでに2017年7月の住宅ローン金利の動向が気になっている方も多くいらっしゃるでしょうし、2017年8月~9月に住宅購入を控えている人も多くいらっしゃると思いますので、少し気が早いですが、直近の長期金利の動向と今後の展望を確認しておきたいと思います。

 

直近の長期金利の動向は?

まず、6月の5日~9日の国内の債券市場では長期金利は上昇するのではないか、との展望が各所で示されています。長期金利とは10年物国債の利回りを示しますが、6月1日(木)、6月2日(金)と利回りの水準が1段引きあがり、6月2日には0.055%の利回りとなり、約2か月ぶりに0.05%を上回る形で終えています。つまり、6月に入って長期金利はすでに上昇基調の中で取引が進んでいることになります。

 

今後の金利動向はどうなる?

上記のような動きもあり、市場関係者の間では長期金利は上昇圧力に関するコメントが多くなっています。その背景としてコメントされていることを簡単にまとめてみました。

 ・アメリカのトランプ政権への市場の反応が鈍っておりトランプ大統領の発言程度では市場は動かなくなってきている

 ・基本的に世界各国の経済指標は好調でこの傾向は続く可能性が高い

 ・上記のような状況により日本の長期金利は0.1%程度に再びトライするような状況になるのではないか

 ・今週(6月5日~9日)は5年国債と30年国債の入札が控えており上昇圧力を緩和する可能性はある

専門家により考え方に多少のブレはありますが、金利が低下する方向性のコメントはあまり見かけませんでした。経済は生き物と言われていますので予想通りに物事が進むかはわかりませんが、現時点での予想としては長期金利はやや上昇傾向になるのではないかという声が強いようです。

 

2017年7月の住宅ローンの金利動向は?

長期金利の上昇はそのまま住宅ローン金利の上昇につながります。変動金利の指標である短期金利は大きな値動きはないため、住宅ローンの金利上昇と言っても固定金利タイプの金利が中心になるでしょう。特に10年固定金利などは、これまで金利引き下げ競争にさらされていた金利タイプですので、金融機関の利幅が小さくちょっとした金利上昇に金融機関が耐えられない状況にあるとも言えますので、長期金利が上昇した場合、簡単に住宅ローン金利の引き上げが進んでいく可能性が高い状況です。

 

現時点で7月の住宅ローン金利を正確に予測することは難しいわけですが、気持ちとしては「やや上昇する可能性が高い」と思っておいた方が良さそうな状況です。その場合の住宅ローンをお得に契約するための対策は人によってことなります。

まず、住宅ローンの借り換えを検討している人は、auじぶん銀行やフラット35など住宅ローンの審査にかかる時間の短い住宅ローンに今すぐ申し込んで住宅ローンの借り換えを済ませてしまうという方法があります。その方法を選ぶ場合、今週~来週にかけて審査申込を行っておかないと間に合わなくなってしまいますので注意が必要です。

住宅ローンの契約日がすでに決まっている人、つまり、マイホームの竣工日・引き渡し日が決まっていて住宅ローンの契約を急ぎたくても急げない人は複数の住宅ローンに申し込んでおくという方法が考えられます。複数の住宅ローンを申し込んでおくことは契約日(契約月)に住宅ローンを選択する権利をじぶんで持つことができます。仮に、現時点で契約しようとしている住宅ローンが契約月に金利を引き上げてしまった場合、もう1社、もう2社から選ぶことができます。また、各社との金利交渉の材料としても利用できる可能性もあります。住宅ローンの契約までにまだ時間がある人は、1社に決め打ちしてしまうのではなく複数の選択肢を将来の自分に残しておくことが金利上昇期においては重要になってきます。

 

面倒だと思って何もせずに後で後悔することのないように、今のうちに行動に移されることをお勧めします。当サイトでは様々な観点から住宅ローンを比較するコンテンツを提供していますので、ぜひご参考になさってください。

 

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