政治と経済の動きが住宅ローン金利に与える影響のイメージ

※本記事は2014年10月執筆時点の情勢をもとにした内容です。

小渕経済産業大臣が辞任すると伝えられています。

不適切な政治資金によるものであり、「うちわ」騒動とはその性質が大きく異なるため、致し方のない結果だと思われます。

第2次安倍内閣は、2012年(平成24年)12月26日から2014年(平成26年)9月3日までの617日間、閣僚が一人も交代しないまま続き、戦後最長の記録となっていました。

今回の内閣改造では12人が交代し、成長戦略の柱に据える女性の活躍推進も打ち出して女性閣僚5人を積極的に起用しました。現在この方針が安倍政権を揺さぶりつつあります。

小渕大臣の問題が発生する前にも、「うちわ」問題として民主党が松島法相を刑事告発する問題が出ており、女性閣僚2人が安倍内閣にマイナスの影響を与えています。

この問題がアベノミクスや住宅ローン金利にどう影響するかを考えてみたいと思います。

まず、今回の問題が発生する以前から、安全保障に関する内閣の方針により安倍内閣の支持率は低下傾向にありました。

内閣改造によるご祝儀で一時的に支持率が回復しましたが、これも一時的なものであり、今回の問題で支持率が急低下するのは避けられないでしょう。

安倍内閣は国民の高い支持を受けることが大前提となっているため、安全保障に関する課題はいったん保留とし、景気対策・経済政策により注力してくることでしょう。

考えられる景気対策・経済政策の内容は次のとおりです。

①追加の金融緩和を実施する可能性(円安の進行、物価上昇、金利の低位安定)

この数か月の間に発表されている経済指標は景気後退を示しています。日銀は2%の物価上昇に自信を示していますが、いずれ追加の金融緩和に踏み切らざるを得なくなると思われます。

これに伴い、円安の進行と物価上昇という流れが継続すると思われます。

②消費税増税の見送りの可能性

2015年10月から消費税率を10%に引き上げることは法律で決まっており、増税を延期するには新たな法案が必要となるため、国会審議が必須となります。

国会審議となった場合には、この問題だけで議論が終始し、他の法案がまったく進まないというリスクもありますが、国民に不人気な消費税増税を見送るという判断は十分にあると思います。

③日中首脳会談実現の可能性

APECでの開催が噂される日中首脳会談ですが、実現すれば海外資金の流入で株価にプラスに働くことが考えられます。

株価を上げたい安倍内閣としては、日中首脳会談に前のめりになる要因となり得るでしょう。

④法人税減税の前倒し

法人税減税は国際公約ともなっており、実施しないことはあり得ない状況ですが、本日の報道では、従業員の給与を増やした企業の減税幅を大きくする案も出ているとされています。

物価上昇に伴う賃金の上昇をめざし、安倍内閣が何でもありの政策をとる可能性は十分にあるでしょう。

週明けのマーケットでは、この問題が嫌気されて株安・債券高(金利低下)が起きる可能性が考えられます。

11月は過去最低の住宅ローン金利となる可能性が高まっています。